最近エアコンクリーニングという言葉を良く聞くようになりました。電車の中吊り広告でも見かけたりしますが、ひと昔前まではあまり馴染みがありませんでしたよね。
そもそもエアコンクリーニングって必要なんでしょうか?
「お掃除機能付きだからしなくても大丈夫?」
「クリーニング代も結構するし、やらなくても動くのでは?」
そんな疑問にお答えいたします。
<結論>
毎年必須ではないが、必要。
それでは詳しく解説していきます。
エアコンクリーニングはなぜ必要なのか?
まずはじめにエアコン内部が汚れる原因をご説明します。
エアコンが汚れる理由
カビが発生する仕組み
カビが発生するためには3つの条件が必要といわれています。
1つ目が水分、2つ目が栄養(汚れ)、3つ目が温度(約10〜30度)です。
エアコン内部の熱交換器(アルミフィン)と呼ばれる箇所では、例えば冷房時、暖かい空気を冷たい空気に冷やしています。その際に発生した結露水と、吸い込むお部屋の空気に含まれるホコリや皮脂、調理や食事等の油、タバコのヤニ等々の栄養源、カビが発生しやすい温度環境が揃うとエアコン内部にはカビが発生していきます。

冷房除湿運転でカビの発生環境が整う
夏場、冷房や除湿を付けている際、外の室外機付近から出ている排水ホースから水が出ているのを見かけたことはありませんか?そんなエアコン内部は、例えるとお風呂の浴室。湿度はほぼ100%。冷房除湿時は結露が発生し、丸一日つけっぱなしでいると約4リットルの水が排水されるといわれています。そのためカビが生えやすいのは冷房除湿運転をいているときです。
暖房時は冷たい空気を温めるためエアコン内部は乾燥します。そのため基本的にはカビは生えにくい環境です。ですが、エアコンの近くに加湿器を置かれている場合は注意が必要です。
参考:浜田信夫「カビはすごい!ヒトの味方か天敵か!?」朝日文庫2019年
見えない部分が汚れている
エアコンは、外側から汚れが見える部分はとても限定的です。見える汚れは、送風口付近や上下風向ルーバーに付着した汚れは見えやすいです。
実際には、フィルターの奥にある熱交換器(アルミフィン)、送風ファン、ドレンパンなど内部にも汚れが付着しています。

見た目がきれいでも汚れている理由
フィルター掃除では届かない部分がある
エアコンの掃除でまず思いつくのは「フィルター掃除」ですよね。
第一にフィルター掃除はとても効果的です。空気を吸い込む部分にホコリが付着していると空気の吸い込みが弱くなります。フィルター掃除によって電力消費も抑えられ効率良く運転できるようになります。
ですが、先ほどお伝えしたようにフィルター掃除だけでは届かない部分がたくさんあります。ご自身で分解洗浄は感電や怪我、故障の恐れがあるためおすすめできません。また、使用する洗剤や洗浄方法、するべき養生、結果的にプロに任せたほうがコスパもよいと考えます。

お掃除機能付きエアコンでも内部は汚れる
「お掃除機能付きだから、掃除しなくていいと思ってたよ!」
お客さまのお宅でよくする会話の1つです。
まず大前提に、
⭕️お掃除機能=フィルターのホコリを取る機能
であり
❌️内部{熱交換器、送風ファン、ドレンパン(排水受け皿)}を掃除する機能ではありません。
その他のお掃除機能として
- 加熱洗浄/凍結洗浄
- 内部クリーン/内部乾燥
- 空気清浄系機能(ナノイー、プラズマクラスター、ストリーマ等)
等があります。これらは全てエアコン内部を汚れにくくする補助的な機能であり、お掃除が不要になる機能ではありません。
そして、エアコンクリーニングにおいてのお掃除機能付きは始めにご説明したフィルターを掃除する「自動フィルターお掃除ユニット」の有無でクリーニング料金が異なってきます。
分解や清掃箇所の工程が増え、それだけ清掃時間が必要になるためです。
エアコンクリーニングが「必要な人」の特徴
こんな症状があれば検討すべき
- 送風口から黒いカスが飛んでくる
- 風が臭う
- 送風口の汚れが目立ってみえる
- 効きが悪い
- 小さなお子さまやペットを飼っている
- アレルギーがある
以上のような症状がある場合は、クリーニングを検討するべきです。

使用環境による違い
ぜひお家の中の様子をイメージしてみてください。
- お食事をしたり、キッチンからの空気も吸い込むダイニング
- 使用頻度が高くペットがいるリビング
- 湿気の少ない書斎
- 使用頻度はマチマチな子ども部屋
- 加湿器もたくさん使用する寝室
- 短時間タイマー機能のみ使用する寝室
- 日のよく当たるお部屋、湿気の多いお部屋
このように使用環境によって吸い込む空気は様々であることがわかります。そのため、エアコンの汚れ方も使用環境によって異なります。
正直に言います|エアコンクリーニングが「不要・急がなくてもいいケース」
使用頻度が少ない場合
- 年に数回しか使わない
- 暖房しか使わない
このような場合はエアコン内部は汚れは少ないと考えられるため、特段気になる点がなければ、急いでクリーニングする必要は無さそうです。
購入・設置から一年以内の場合
購入・設置から一年以内の場合は、例外を除き汚れは少ない場合が多いためクリーニングを急ぐ必要は無いと考えられます。一般的な場合、ひと夏を終えて暖房使用前にクリーニングされるタイミングがカビを防ぎ綺麗に保つためにおすすめのタイミングです。
例外として、
- ペットを飼っていてエアコンは常につけっぱなし
- 焼き肉、焼き鳥など油を含んだ空気をよく吸い込んでいる
- テナント等、風通しが悪く湿気が多い
以上のような、場合は一年以内でもクリーニングが必要なケースはあります。
プロから見た「適切なクリーニング頻度」とは
一般家庭の目安
使用頻度の高いエアコンは1〜2年に1回がおすすめです。
冷房除湿を使い終えるとひと夏でカビは発生してしまいます。ただし汚れ具合によって、いつ気になり始めるかはそれぞれのタイミングになるかと思います。そのためリビング等の使用頻度の高いエアコンは少なくとも2年に1回を目安としていただくのがおすすめです。
小さな子どもがいる、ペットを飼っている、アレルギーがある
このような場合は1年に1回がおすすめです。
冷房除湿を使うとひと夏でカビは発生してしまうため、エアコン内部を綺麗に保ち、気持ちよく暖房を使いたい方には毎年秋冬の暖房使用前がおすすめです。
使用頻度が低いエアコンの場合
使用頻度の低いエアコンは3〜4年に1回がおすすめです。
自分でできるフィルター清掃を行い、エアコンの効きや臭い等、問題なく使えている場合は3〜4年に1回がおすすめです。お家にエアコンが複数台ある場合、使用頻度の高いエアコンをクリーニングする際一緒に、使用頻度の低いエアコンを毎回変えながらクリーニングしていただくのがおすすめです。
自分で掃除するのはどこまでOK?
自分でできる範囲
- フィルター(シャワーで水洗いする、汚れが取れない時は中性洗剤と古い歯ブラシで優しく落とす)
- 外装カバー(柔らかい布で拭く、汚れがある時はアルカリ電解水やアルコール除菌水がおすすめ)
- エアコン周りや表面についているホコリ(ハンディクリーナーなどふわっとしたタイプ、または掃除機で吸い込む)
自分でやらないほうがよい事
- 市販のスプレー噴射
- 直接水をかける
- ご自身で分解する事
業者に頼むと何が違う?
ここからプロの作業内容をご説明します。
分解洗浄で行うこと
- 熱交換器(アルミフィン)高圧洗浄
- 送風ファン高圧洗浄
- ドレンパン高圧洗浄
- パーツ洗浄
- 防カビ施工(業者による)
- ドレンホース洗浄(業者による)

料金相場の目安
- 壁掛けノーマルタイプ:5,000円〜16,000円/台
- 自動フィルターお掃除機能付き:10,000円〜27,000円/台
エアコンクリーニング業者は個人店から大手メーカーまで多数存在し、料金には大きな差があることがわかります。その金額差から得らるものは【信頼、接客サービス、アフターフォロー、洗浄範囲、洗浄方法、使用洗剤、その他】様々です。
まとめ|エアコンクリーニングはほとんどの人に必要。ただし頻度は異なる
エアコンクリーニングで得られる効果
エアコンクリーニングで得られる主な効果は以下が上げられます。
- カビを除去し空気を綺麗にする
- 臭いの元になる汚れを除去し改善する
- アレルギー症状の緩和
- ホコリや汚れ詰まり等による故障を予防する(水漏れやセンサ異常等)
- 冷暖房の効きが改善される
- 風量がアップする
- 消費電力が効率化される
ただし使用頻度や設置環境によって、一年に一回から数年に一回までおすすめの頻度は異なります。
自分でできるフィルター掃除、エアコンがしっかり動作しているかを確認しながらクリーニングを検討されてください。
本サイトでは、現役でエアコンクリーニングを行っているプロが女性目線も加えながら、役立つ情報を発信しています。最後までお読みいただきありがとうございました。
